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多生の縁だよりは、本気なのか?

10年以上お付き合いのある方が、会社を辞められたそうです。先日、人づてで聞きました。辞めるという連絡が、私に直接なかったのは、もしかしたら、辞める直前に、とても嫌な思いをされて、急に決められたことだったのかもしれません。


そういう思いもありましたが、本音は、私と一緒にいた時間(思い出)は、その方にとっては大したことではなかったのだろうと思いが湧き、とても残念な気持ちになりました。

そんな時に、師匠のブログを読んで、ハッとしました。


私は社員ゼロの時に、仲の良かった高校の同級生に会社に入ってもらいました。海外に社員旅行に行ったのも、彼が初めてでした。その彼に私が彼女を紹介し、私の親が仲人となって結婚式をした直後に、彼は退職して行きました。


私は信じられない出来事に強いショックを受け、裏切られた気持ちになりました。在職期間も短く、会社も儲かっていなかったこともあって退職金もありませんでしたし、それ以来、彼と会うこともありませんでした。


しかし、仕事場が自宅の居間の何もない会社に入って頑張ってくれていたのは事実です。そうした事実を観ていくと、私が彼を大切にしていたのは、その方が私のため(私の希望が通るから)であって、彼の人生を応援していたのではないと思いました。


それでは人がついてこなくて当然だと思うのです。そこで私は渡してあげられなかった退職金を持って行きました。仲が良かったのに、転職をしたりすると縁が遠くなるのは、その人のことを大切にしていたのではなく、仲良くしていた方が自分にメリットがあったからではないでしょうか?


そうでなかったら、彼の選択を応援できたと思うのです。私はそうした体験から退職したとしてもその人との縁を大切にしようと決めています。応援のハガキを書いたからといって、もらった人が喜ぶかと言ったら、喜ばない人の方が多いと思いますが、相手がどう思うかではなく自分がどういう人間であるかが重要だと思っていますし、その人は喜ばなくても福の神は観ていると思うのです。


よく「縁を大切にする」という理念を掲げている会社がありますが、その会社の多くは「縁」ではな「円」を大切にしている会社に見えます。もし「縁」を大切にしているのなら、辞めていった社員さんの幸せも祈ってあげたらいいと思うのです。そうしたら今いる社員さん達も、その経営者を信頼すると思うのです。


師匠のおっしゃる通り、思い出してみると、辞めた方からは、確かに多くの「していただいたこと」がありました。また、私が不義理をしていたこともあります。それらの事実を無視して、最後の態度が悪いからと言って残念な人と私はレッテルを貼っていました。


私は、人とのご縁を大切にしようと思ってハガキを書き続けていますが、実際は、自分に向いてくれている人との縁を大切にしていて、自分から離れていく人は、縁を切ろうとしていることに気が付きました。自分勝手なご縁だと思いました。私が、大切にしていたものは師匠のおっしゃる円かもしれません。


その方が喜ぶかは分かりませんが、連絡をする方法はあるので、送別会を企画しようと思います。また、来てくれなかったとしてもその方が良くなることを祈り続けたいと思います。



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