会社概要
社 名 株式会社 総本家辻
所 在 地 三重県名張市赤目町相楽371
設 立 2010年10月1日
資 本 金 500万円
代 表 者 辻 敏充
事業 内容 食品のギフト商品、販促品、景品の販売
マネジメントゲームやTOCの教育事業
電 話 0595-63-2664
F A X 0595-63-3020
E - m a i l souhonke-tujiアットマーク86-work.com
自己紹介
私が高校生の頃、社員の横領で父親の会社が倒産しました。その頃は、債権者が家までお金を取り立てに来ると言われていた時代で、母親が泣きながら、「子供の部屋までは取立が来ることもないだろうから、あなたの部屋にこのお金を隠しておいて」と言われて、畳の隙間にお金を隠しました。それ以来、債権者がこの部屋に来たらどうしよう?とびくびくしていました。
結局、債務者が家に来ることはなく、父が自己破産することで債務を免除してもらいました。私にとってはとても嫌な思い出です。数年後、父親は二度目の起業をしました。父が営業で、母が経理、社員さんが製造と管理をするような小さな会社でした。
10年ほどたった時に父親が難病にかかりました(幸運なことに父は1年後、無事に退院できました)。母親が父親の看病で会社には行けなくなりました。お客様に事情を説明して、納期を待ってもらったりして、なんとか製造の方はできるのですが、経理や営業をする者がいません。
社員さんやパートさんが働いてくれていましたし、両親のことを思って、大手企業で安定していたサラリーマンを辞めて、父の会社へ入りました。それから、父の代わりに経営をしましたが、なかなかうまくいきませんでした。
このころの私は、
・利益を2倍にするのに、2倍の売上が必要だと思っていました。
→2倍も必要がない
・100円で仕入れたものを売って20%の粗利益を得るには、売価を120円にすればよいと思っていました。
→125円
・売る側にとって、おまけとポイントでもどちらにしても、売る側が損をすると思っていました。
→ポイントの方がお得
この正解を聞いても私は理解できませんでした。
この3つの問題のあなたの答えはどうでしたか?
このように私は『利益』というものがまったく分かっていませんでした。だから、「売上を上げれば利益は勝手についてくる」と考えていたので、売上を上げるために激安チラシを作って、ライバル会社のお客さんのところへ配り歩きました。
「よし、これでうちへの発注が増えるだろう」と思っていました。
しかし、いくら待っても注文や問い合わせ電話は、期待したほど入らなかったのです。
今なら分かりますが、この激安チラシ作戦は自分の首を絞めるためにやったようなものでした。私の激安チラシを見たライバル会社も「お客様を奪われてたまるか!」と、激安チラシに対抗した値段を出してきたのです。そうすると、どうなるか?
取引実績のない当社からリスクを負って買うより、長年取引のある信用できる仕入先から値引きしてもらって購入したほうが安心です。
結局、お客さんは多少増えましたが、その激安チラシを見た私の既存客からも値引きを要求されて売上高は微増。そして、大切な利益はどうなったのか?
なんと、利益が30パーセントも減ってしまったのです。
・激安チラシの配布
・売上高は微増
・利益は大幅減
この厳しい結果に大ショックを受けた私は、わらにもすがる思いでいろいろな勉強会に出向き、「どうやったら売上が上がって利益が出るのか?」の答えを探し求めたのです。そしてマネジメントゲーム(以下MG)という研修に出会いました。そこで学んだお陰で、冒頭の答えがすべてわかりました。
MGをさらに学び、インストラクターになり、MG研修を開催するようになりました。
MGに参加してくださったある経営者様が、「辻さん、私の愚痴を聞いてくれませんか。私は休日も休まずに懸命に働いています。ですが、働いても、働いても利益が出ません。もう打つ手がありません」と悩みを打ち明けてくれたのです。
さらに、悩みをお聞きしていくと、
・目先の受注のために簡単に値引きする。
・いくつかある『利益創出パターン』を知らない?
・経理のルールを知らない?(例:利益が出そうなら、期末に車を購入する)。
・資産と経費の違いが分かってない?
など、まるで20年前の私と本当によく似ていたのです。
冒頭で、私の『激安チラシ作戦』の大失敗談を紹介しました。そのときの私は、「売上を上げたら必ず儲かる」と信じていました。損益計算書の見方も知りません。もちろん、「利益をどうやって計算するのか」もよくわかっていません。
だから、がむしゃらに働くだけでした。それはまるで、野球少年が、一生懸命に練習をして、ルールをよく知らずに野球の試合に挑むようなものです。その結果は誰が考えても明白です。いくら頑張っても『勝利』は掴めないです。
経営も同じです。『利益というルール』が分かってないと儲かりにくいのです。会社経営という『本番の試合』に挑むのなら、『利益』のルールを勉強しなければ勝負になりません。ルールを知らずに利益を生み出すことは偶然でしかありません。
税金のことは、プロに任せればいいと思います。ですが、『利益の創造』は経営者の重要な仕事です。ですが、この基礎勉強を疎かにしている経営者が意外と多いのです。
MGでは、売上原価、売上総利益などなじみのない言葉をたった6つの文字を使って表現しています。試算表、決算書をこの6つの文字で変換すれば、シンプルになるので従業員さんが見てわかるようになります。
MGを学ぶことで、
「税理士さんの話していることが分かる。決算書(試算表)の意味が分かる」
「従業員全員が会社の現状がわかり、次の手(戦略)が考えられる」
「利益とはどういうものかが分かる。来期利益2倍を目指すぞ!」
と全社員一丸となって、前向きな気持ちになれるのも夢ではないと思います。
やり始めたころと得意先構成が変わって、収益構造も大きく変わってきています。
変化をしてきた理由は、今まで通りのことをしていたら、儲からないことをMGで身をもって学ばせてもらったからです。他社と差別化すること、それもお金のかかる大きなことだけでなく、自社の特徴を生かすことが大事であること、将来からの逆算することの大切さなど身をもって学んだことを、コツコツと実践しています。